男性が歌う【黄砂に吹かれて】

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まぁ
最後のほうに動画があるんですけど
男性が歌う【黄砂に吹かれて】があってね

前奏は原曲よりもちょっと違う
少し、なじみにくいイントロですが

男性が歌い出したとたん
「おぉぉ!!」
っていう感動の歌に仕上がっているのです

忙しくない人は小説から
忙しい人は
動画のみでいいですから聴いてください

男性の【黄砂に吹かれて】も
すばらしいです


【黄砂に吹かれて】

(第一章・砂嵐の夜)

 夜の砂漠のを歩く。風が歌った。
「……セイラ」
 誰かが彼女に呼び掛けた
 その声は、もう二度と聞けないはずの人の声だった。


「……やめて。呼ばないで。忘れたはずなのに……」


 セイラは顔を覆い、砂の海にひざをつく。
だが、風はなおも甘く耳をくすぐる。
まるで彼が、砂の向こうから笑っているように。


(第二章・蜃気楼の都)

 夜明け、セイラは蜃気楼の都にたどり着く。
そこでは、人々が“終わった恋の影”と暮らしていた。


「いらっしゃい、お嬢さん。あなたの影はどこにあります?」
 笑顔で迎える影の女。
「いいえ……私は影を持っていません」
「まあ、珍しい。影のない者は、まだ恋が終わっていない証拠よ」


 セイラは黙り込む。
“終わらせたつもりの恋”なのに。その言葉が胸に刺さる。

(第三章・砂の市場)

 都の市場では、影たちが笑いながら買い物をしていた。
砂糖のように甘い「記憶の果実」や、涙を止める「忘却の布」。


「お嬢さん、彼のことはもう忘れたのかい?」
 商人の老人が言う。
「忘れたい。でも……名前を口に出してしまうの」
「なら、歌えばいい。砂は歌で覚えている」


 老人は不思議な笛を渡した。
吹けば、風の声が答える笛。


(第四章・風の正体)

 夜、セイラは笛を吹く。
 すると、風が囁いた。


「セイラどうしたの?……まだ泣いているの?」
「まさか、あなたが……風に?」
「約束しただろ。離れても、君のそばにいるって」


 彼――カイルは、砂の風として蘇っていた。
 命を賭して砂漠を守ったあと、風の精霊と化していた。


「あなたに似てる人もいるのに」
「あなたよりやさしい男も砂の数よりいるのに」
「それでも私は……あなたの名前を呼ぶの」


 セイラの声に、砂の都が震えた。
 影たちが次々と光に変わり、消えていく。


「お前の歌が、みんなを解放したんだ……」
「だったら、あなたも――」
「俺はもう……風だから」


(第五章・大逆転)

 セイラは泣きながら風に叫んだ。
「嘘つき! “帰る”って言ったのに!」
「ごめん。でも……君の涙が俺の道標なんだ」


 そのとき、地の底から光があふれ出した。
 地下を流れる澄んだ水――「黄砂の涙」と呼ばれる奇跡の泉。


「セイラ、行け。水の中へ」
「嫌よ! あなたと離れたくない!」
「行けばわかる――俺の“終わりのない旅”は、君へと続く」


 セイラが泉に身を投げると、光が彼女を包み――



(最終章・風と水の再会)

 まぶしい朝。
 砂の都は消え、そこに新しいオアシスが生まれていた。


「……ここは?」
 水面が揺れ、風がやさしく撫でた。
「やっと会えたな」
「カイル……?」
 風の形が人の姿を取り戻していた。


「どうして……?」
「君の涙が、俺を人に戻したんだ」


 二人は笑い、抱き合い、手を取った。
 風は歌い、水は輝いた。


「旅は終わらないのね」
「終わらせる必要なんてない。風も水も、同じ空へ還るんだ」


 砂嵐は静まり、風が止む。
 セイラの頬に流れた雫は、もう涙ではなかった。


それは――“澄んだ地下水の歌”だった。

ーほいたらねー

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男性が歌う【黄砂に吹かれて】


黄砂に吹かれて きこえる歌は
忘れたくて 忘れた
なくしたくて なくした つらい恋の歌
眠りを破って きこえる歌は
わかってる つもりの
紛らせてる つもりの ひとつだけの歌
もう蜃気楼なのかもしれない
片思いかもしれない
あなたに似てる人もいるのに
あなたより やさしい男も
砂の数より いるのにね
旅人

黄砂に吹かれて さまよう旅は
地下を深く流れる 澄んだ水に似ている
終わりのない旅
微笑ずくで 終わらせた恋が
夢の中 悲鳴あげる
あなたに似てる人もいるのに
あなたより やさしい男も
砂の数より いるのにね
旅人

「うそつき」「うそつき」「うそつき」こみあげる
(答えて)もらえばよかったのに
きくのが恐かった名前
私じゃない 名前だもの
笑顔で終わった あの日から
旅人

最後までお読みくださりありがとうございました。
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